今回は、PC内のHDDに保存されている大切なデータを失わないための方法について、個人的な意見を述べたいと思います。
以前、東京にあるデータ復旧会社に8年程度勤めていたことがあり、HDDの論理/物理障害復旧対応を主に担当しておりました。
データ復旧作業の詳細については差し控えさせていただきますが、論理障害は勿論のこと、物理障害もパーツ交換等で認識できた場合は、先ずディスククローンを作成します。
おおまかには、論理障害であれば「これDO台Pro」、物理障害であれば「PC3000」を使ってディスククローンを作成します。
「これDo台Pro」では、コピー元HDDで不良セクタが検出された場合、スキップすることが可能ですが、一定数のセクタをまとめてスキップするため、正常なセクタもスキップされてしまう可能性がある。
それに対して、「PC3000」の場合は、スキップ時の処理を細かく設定できたり、HDDの最終セクタからクローンを開始することもできるデータ復旧会社では必須のツールとなります。
当然、値段は天と地ほどの差があります。
※「これDo台Pro」は、約3万円、「PC3000」は、確か100万円以上だったと思います。
話しが逸れてしまいましたが、HDDの故障や誤操作による削除などにより、大切なデータにアクセスできなくなった時に、巷に多数存在するデータ復旧会社に依頼するのも良いですが、データが復旧できた場合には、数万円~数十万円の復旧料金を請求されてしまうと思います。
多くの復旧会社の復旧料金は、必要なデータの容量ではなく、HDD自体の容量で決められています。
例えば、必要なデータが10GB、HDDの容量が1TBの場合、基本的には、1TBの料金テーブルになります。
まあ確かに、物理障害の場合、HDDの容量が大きくなるとプラッターやヘッドの数が増える可能性が高くなり、その分作業が困難になるため、HDDの容量が基準になるのは仕方がないとも言えます。
※データ復旧会社からキャンセルを回避するために、データ量をネタに値引き交渉してくる可能性がありますが、基本的にはできるだけ高い復旧料金で契約しようとするため、HDD容量の料金テーブルになります。
高額の復旧料金を払っても構わないのであれば良いのですが、ほとんどの方は、そうではないと思います。
私も当然高額の復旧料金を払うつもりはありません。
また、100%復旧可能ではないため、いくらお金を払ってもデータが戻らない可能性もあります。
お待たせしました、いよいよ本題です。
データ復旧会社に勤めた経験から言えるのは、大切なデータは、常にバックアップを取っておくことをおすすめします。
大切なデータだけをバックアップも良いのですが、最近はHDDも安いので、HDD自体のクローンをおすすめします。
HDDのクローンであれば、データの取り忘れも無いので安心です。
なお、可能であれば、2世代以上のバックアップをおすすめします。
では、クローン方法ですが、Windows上で動作する無料のクローンソフトでも良いのですが、PC本体からHDDが取り外し可能ならばクローン機器の利用がクローン時間も早くおすすめです。
本当は「これDo台Pro」がおすすめですが、私の場合は、クローン機器に3万円出すのは抵抗があったため、3年ほど前に約5,000円の「裸族のお立ち台DJ クローンプラス CROS2EU2CP」を購入しました。
1TBのHDDでクローン時間が3時間程度でした。
「裸族のお立ち台DJ クローンプラス CROS2EU2CP」は、不良セクタが検出されるとクローンが中止されてしまうのですが、6年程度使用しているHDDでも不良セクタは検出されずクローンできているので、こちらで十分だと思っています。
※後継の「裸族のお立ち台DJ クローンプラス CROS2EU3CP6G2」は、約9,000円ですが、不良セクタのスキップにも対応しているようです。
ちなみに、私はAmazonから購入いたしました。